F.S.A.拳真館 倒せる空手の技術と立ち関節技
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 Fighter's VOICE


〜入門の動機と現在の心境〜

できると思うからできる。空手を始めて一番感じるようになったことだった。自分に自信を持つことが如何に重要か拳真館の空手が教えてくれた。
 サラリーマンの運動不足解消のために六本木のジムで水泳をしていた時、道着を着た二人組をガラス越しに見たのがそもそもの切っ掛けだった。独特の緊張感からすぐに空手だと分かった。ジムでも教えているらしいので早速稽古に参加した。留学していた時に「日本人なら空手できるんだろう。」と何度かいわれたこともあり、自分でも以前から興味はあった。最初は、思いっきり突いたり、蹴ったりするのが楽しかった。本当にただそれだけの理由で空手をもっと習いたいと思い入門を決意した。
 入門したての頃、稽古中に上級者の鋭い蹴りが怖くなって震えそうになったこともあった。頭を蹴られないように抵抗するのが精いっぱいの日もあった。それでも新しい技術を練習するのは楽しかったし、これまで出来なかったことが出来るようになるのは本当に嬉しかった。
自分の蹴りが強くなったのを実感した日は興奮して寝付けなかった。拳真館の稽古では指導員の方々が体の使い方について詳しく説明してくれるので、どんな技術でも明確なイメージを持って練習することができた。更にイメージを実現するという目的があって上達を実現できるので、今まで空手を辞めたいと思ったこともなかった。
 入門して三ヶ月経ったら昇進して管理職になった。一年程経ったら前から遣りたかった仕事に就くことができた。空手を通じて自分の集中力が増し、自分に自信を持てるようになったことに気が付いた。人生では偶然の出会いが時に多大な影響を与えると言うが、空手を始めてこんなにも自分の人生が変わるとは思ってもみなかった。稽古以外の場でも「成功のイメージ」を持つことを心掛けるようになっていた。同じ目標を持って努力していく仲間が増え、共に励まし合って成長していけることの意味もようやく分かってきた。 
 自己を確立すること、頼りになる自分を作り上げ「成功のイメージ」を持って物事に挑むことが如何に大事かを拳真館の空手が教えてくれた。将に羽山館長の言うとおり、自分は自分自身が創造した産物であり何事もできると思うからできるのだと思う。転職して暫く海外にいた時分は他流派に御世話になったこともあったが、帰国した時、拳真館の空手をもう一度やりたい、空手道を通じてもっと自分に自信が持てるようになりたい、更にこれからは他の人達にもこの素晴らしさを伝えられるようになりたいと思った。

 昇段すれば今度は自分も見られる側になる。手本になる突きや蹴りを身に付けていかなければならない。それでも臆することなく、これからも自分に自信を持ち、常に「成功のイメージ」を持って稽古に励みたいと思う。そのために、今一歩前進するために、自分を信じて昇段審査に臨みたい。そして、私事ながら空手道の素晴らしさを教えるため、黒帯を持って生まれてくる長男を祝福してあげたい。 

2010 年2月29日 
総本部所属 渡邊 聰


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